「ポータブル電源」と聞いて、あなたはどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。
ほとんどの方が「キャンプなどのアウトドア」や「災害時の非常用電源」を想像するかもしれません。
ネットで検索すると「買ってはいけない」といった記事もあり、買うべきか悩ましいところ。
しかし実際は、日常の様々なシーンで活躍する優れもので、ご家庭に1台準備しておいて損はないといえます。
この記事では、ポータブル電源の利用シーンやメリット、デメリット、おすすめの製品を紹介しています。
ポータブル電源を買うべきか迷っている方は、ぜひ最後までご覧になってください。
「どのように使用するか」具体的にイメージができれば、あなたにぴったりの1台が見つかるはずです。
ポータブル電源はキャンプや災害時に使える!
ポータブル電源の利用シーンとしては、大きく分けると下記のようになります。
- アウトドア
- 災害時非常用電源として
- 日常
- 節電対策
それでは詳しく見てみましょう!
キャンプや車中泊など、アウトドアで
近年では多くのキャンパーが、ポータブル電源を使用するようになりました。
屋外では猛暑や雪、雨など気温や天候に左右されることが多いため、アウトドアシーンでも電源の確保は必須です。
持ち運べるポータブル電源さえあれば、ある程度の家電を使用することができ、どんな場所でも季節を問わず快適に過ごすことができます。
災害時の非常用電源として
いつどこで、大きな災害が起き、ライフラインが止まるかは誰にも予想ができません。
最近では非常用に飲料水や食品、ガスボンベなどを備蓄しているご家庭も多いのではないでしょうか。
同じように電気も、ポータブル電源があれば備蓄することができます。
実際、ポータブル電源の購入者からは「停電時に役立った」口コミが多数見られました。
また、在宅医療機器が必要な方にとっては命に直結することですので、しっかりと備えておきましょう。
日常使いとして
例えば庭でDIYをするとき、庭木の剪定をするとき、コードの長さを気にしたり延長コードの準備をする必要がなくなります。
部屋のコンセントの位置を気にすることなく、どこででも電源が使えるというのは非常に便利で快適です。
お子様が屋外スポーツをしている場合には、ポータブル電源を使用してミニ冷蔵庫で飲み物を冷やしたり、扇風機をつけることで、熱中症対策にもなります。
体育館競技の場合なら、冬には電気毛布を使用すれば快適に付き添いができますね。
このように、日常的にもポータブル電源があることで便利になることは多いものです。
節電対策として
ポータブル電源には、ソーラパネルを使用して充電ができる製品があります。
停電時だけでなく、日常的にソーラーパネルで充電することで、電気代の節約にもなります。
ポータブル電源は必要ない?デメリットの紹介
ポータブル電源のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
大きく分けると
- 発火リスク
- 浸水があると使えない
- 充電が必要
- 金額が高い
- 本体が重いものもある
などがあります。
それでは詳しく解説していきます。
発火のリスクがある製品もある
多くのポータブル電源には「リチウムイオン電池」が搭載されています。
リチウムイオン電池は、ポータブル電源だけでなく、ワイヤレスイヤホン、電動歯ブラシ、コードレス掃除機、デジタルカメラなど我々の身近なところで数多く使用されています。
このリチウム電池は、衝撃や回線のショート、過充電などが原因で発火、発煙する危険があります。
もちろん高品質で安全対策が施された製品が多いのですが、海外製品の中には安価な粗悪品も少なくありません。
ポータブル電源購入の際は、発火のリスクの少ない「リン酸リチウムイオンバッテリー」搭載の製品を選ぶ、保証のないメーカーは選ばないなど、注意が必要です。
リコール情報については、経済産業省のHPからも確認できます。→ 製品安全ガイド(リチウム電池使用製品)
浸水があると使用できない
ポータブル電源は電化製品ですので、水濡れは厳禁です。
豪雨や台風の影響などで、ポータブル電池が浸水の被害にあった場合、絶対に使用してはいけません。
発熱、発煙、発火はもちろん、感電や有毒ガス発生の危険もあります。
水に濡れたかどうか不明な場合にも、安全のため触らないようにしてください。
時間が経って乾いたように見えても、内部には水滴が残っている場合もあり、感電や発火のリスクがあります。
特に大容量のポータブル電源の場合、サイズも大きく重量もあり移動が容易ではないため、災害時の浸水に備えて置き場所などに工夫が必要です。
充電が必要
ポータブル電源は、いわば「持ち運べる蓄電池」ですので、当然本体を充電する必要があります。
例えば長期間使わずに保管していた場合、自然放電によりバッテリーがゼロになってしまうことも。
バッテリーは使わない間も、ゆるやかに劣化していきます。
バッテリーが100%や0%の状態で保管すると、劣化を早めてしまいポータブル電源の性能が落ちる原因にもなるので、避けた方が良いでしょう。
数ヶ月に1回はバッテリーの残量を確認し、残量は常に60〜80%ほどをキープすることがおすすめです。
いざというときに慌てないためにも、可能であれば月に1度は使用すると良いですね。
金額が高い
ポータブル電源は、容量の大きさに比例して金額が高くなります。
超大容量のものであれば、数日分の家電を動かすことができるため災害時にも安心ですが、やはり高価な買い物になりますので、購入をためらう方も少なくないでしょう。
製品によっては安価なものもありますが、価格だけを比べて購入してしまうのは非常に危険です。
安価な海外製品の場合、粗悪なものも少なくなく、購入後のアフターアービス自体ないケースもあります。
本体が重いものもある
超大容量のポータブル電源では、重いもので45kg程度の重量があります。
この場合は持ち運びを重視せずに、据え置きで使用することが多いようです。
持ち運ぶことを想定した場合、例えば車の後部座席の足元におけるサイズなのか、他の荷物と組み合わせても場所を取りすぎないのか、サイズと重さは非常に重要なポイントになります。
使用するシーンによっては「重い=使いにくい」場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
ポータブル電源を買うべきな理由!メリットの紹介
では次に、ポータブル電源のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
メリットは
- キャンプや車中泊で家電が使える
- 災害時の非常用電源として使える
- 日常生活が便利になる
- ソーラーパネルと組み合わせると節電にもなる
などが挙げられます。
それでは詳しくみていきましょう!
キャンプや車中泊で家電が使える
幅広い世代に人気のアウトドアですが、電気のない状態でのキャンプは何かと不便で心細いもの。
キャンプ場の電源付きサイトは人気でなかなか予約が取れないこともあり、車中泊にしても、騒音の問題で夜間エンジンをつけたままにするわけにはいきません。
そんな時ポータブル電源さえあれば、季節を問わずかなり快適に過ごすことができます。
夏は扇風機を使用すれば、テント内にこもる熱気を逃すことができ、冬はホットカーペットや電気毛布があれば快適に眠れるでしょう。
より手軽に暖かい食事の用意ができますし、プロジェクターを使用し映画を見ながらの団欒も可能です。
特にキャンプ場の場合、日中と夜の気温差が激しいこともあるので電源の確保は非常に重要です。
不便な非日常を楽しむことがアウトドアの醍醐味ではありますが、ポータブル電源があるだけで楽しみ方はより大きく広がります。
災害時の非常用電源として使える
地震、台風、大雨など多くの自然災害は、いつ起こるか予測できません。
ポータブル電源を購入した方の口コミには「停電時に役立った」というものが数多く見られます。
停電で困ることは、なにも灯りが消えることだけではありません。
電気が止まるとテレビやラジオから自分に必要な情報を手に入れることが難しくなり、今自分がどのような状況に置かれているのか、避難するべきなのか、周囲の安全はどうなのか知る術がありません。
大きな災害であれば復旧に数日かかることもある為、その間エアコンもつかず、電気が使えないとなると大きなストレスになります。
そんな時、家庭にポータブル電源があればある程度の電力をまかなうことができます。
ポータブル電源は、災害時には特に心強いアイテムです。
日常生活が便利になる
何か電化製品を使いたい時、「コンセントが思ったより遠くて延長コードを探した」そんな経験はないでしょうか。
ソファで横になってくつろぎながらスマホのチェックをしたいのに、充電があまり残っていない。
でも充電器が短くて、ソファまでは届かない…
こんなモヤモヤを解決してくれるのも、ポータブル電源です。
ポータブル電源さえあれば、DIYをする時も、庭木の剪定も、家の外壁に設置された複数のACコンセントを何度も繋ぎ直したり、延長コードを使う必要はありません。
室内であれば、ご家庭のデバイスをまとめて充電する「充電ステーション」として活用することもできます。
気分を変えるために、ベランダでのテレワークもいいですね。
日常的に使用することでバッテリーの劣化も緩やかになり、まさに一石二鳥です。
ソーラーパネルと組み合わせると節電にもなる
ポータブル電源には一般的にACアダプタが付属していることが多いのですが、ソーラーパネルと組み合わせることで太陽光で充電が可能な製品も増えています。
つまり、日光さえあれば、電気の自給自足が可能であるということ。
もちろん天候や条件に左右されてしまいますが、災害などで完全に電気の供給が止まった場合など、万が一の場合には、とても心強い存在ですね。
ソーラパネルを使って日常的に充電するのであれば、節電にもなり家計も助かりますね。
ポータブル電源の選ぶ際の注意
容量や定格出力を確認
ポータブル電源を選ぶ際に、まず初めにチェックして欲しいのが容量(Wh)と定格出力(W)。
容量(Wh)は数字が大きければ大きいほど、多くの電力を供給することができます。
定格出力(W)とは、「ポータブル電源が安全に出力し続けられる電力量」のことです。
似たような言葉に「最大出力」がありますが、こちらはあくまでも「瞬間的に出せる電力量」のことで、保険的な意味合いが強いため、購入する際は必ず「定格出力」を参考にしましょう。
定格出力を上回る消費電力の電子機器は、使用することができません。
また、ポータブル電源本体を動かすためにも電気は消費されるため、容量の70〜80%が実際に使用できる電気の量と考えてください。(製品により異なります)
出力波形を確認
ポータブル電源から出力される電気の波形を「出力波形」と呼びます。
細かい説明は省きますが、出力波形には「正弦波」「純粋正弦波」「矩形波(くけいは)」「修正正弦波」と種類があります。
一般的なコンセントから出力されているのは、「正弦波」もしくは「純粋正弦波」と呼ばれるものであり、ほとんどの家電はこの「正弦波」を使用することを前提とした作りになっています。
一方、「矩形波(くけいは)」「修正正弦波」は、安価で小型化しやすいことが特徴ですが、使える家電が非常に限定的です。
場合によっては電子機器の故障にも繋がりますので、購入される際は出力波形が「正弦波」「純粋正弦波」の製品を選ぶとまず間違いありません。
出力ポートの数や種類の確認
あなたがどのようなシーンでポータブル電源を使用するのか、具体的に想像してみましょう。
同じキャンプでも、ソロキャンプかファミリーキャンプかで、使いたい機器の種類や数が違うはずです。
災害時には、家族分のスマートフォンを充電する必要があるかもしれません。
ポータブル電源には、モバイルバッテリーに比べて多くの出力ポートが実装されており、種類も様々です。
代表的なものでは、ACポート(コンセント)、USB、シガーソケットなどですが、最近では対応のスマートフォンであれば、置くだけで充電ができるQi出力対応もあります。
使用する電子機器によって適したポートは異なりますので、出力ポートの数や種類の確認は必須です。
電源以外としての機能はどうか
電子機器を繋いで電力を供給するポータブル電源ですが、実際に役立った事例として「停電していたため、LEDライトが非常に役立った」という口コミが数多く寄せられています。
考えたくないことではありますが、台風や災害、電気のトラブルで深夜に停電してしまうことも。
そんな時に、本体にLEDライトが搭載されていたら安心できますね。
買うべきポータブル電源おすすめ
それでは、おすすめのポータブル電源を見ていきましょう。
今回はポータブル電源の中でも特に人気の高い「EcoFlow(エコフロー)」と「Jackery(ジャクリ)」から、おすすめの製品をご紹介します。
どちらも高品質で安全性が高く、メーカー保証は3〜5年と長期であり、アフターサービスも非常に良いと評判のメーカーです。
DELTA2
家電の90%以上を稼働することができる、EcoFlow史上累計販売台数No.1モデル。
容量1024Wh、1500Wと高出力でACポート6を含む合計15ポートが備わっているため、同時に複数の電子機器に電力を供給することができます。
DELTA Pro
容量3600Wh、定格出力3000W、家電の99%に対応しており、とにかく大容量のポータブル電源をお探しの方におすすめ!
災害時における必要性、安全性、優れた性能を有するとして、一般社団法人 防災安全協会によって「防災製品等推奨品」に認定されています。
これだけのスペックのポータブル電源が1台あれば、災害時も心強いですね。
RIVER2 Max
容量512Wh、定格出力500W X-Boostで最大750WのAC出力が可能。
重さは6.1kgで持ち運びがしやすく、アウトドアやドライブ、自宅での日常使いにピッタリの1台です。
メイン家電の80%に対応しています。
Jackery「ポータブル電源 240」
容量240Wh、定格出力は200W
2019年の発売以来、世界中で売れ続けているロングセラーモデル。
重量は3.1kgと軽量で、女性でも扱いやすくどこへでも持ち運ぶことができ、日常使いにぴったり。
容量の大きなポータブル電源をお持ちの方が、2台目として購入されるケースも多いようです。
Jackery「ポータブル電源 708」
容量708Wh、定格出力500W
キャンプや災害時の非常用電源として、2〜3日の使用を想定している方におすすめです。
最大6台の電子機器を同時に繋いで、電気を供給することができます。
しっかり容量があり、車で持ち運ぶのにもちょうどいい大きさではないでしょうか。
Jackery「ポータブル電源 1000」
容量1002Wh、定格出力1000W
こちらは定格出力が1000Wあり、炊飯器やオーブントースター、ドライヤーなどの高出力の家電も使用することができます。
性能と大きさのバランスが良いと、口コミでも好評です。
Jackery「ポータブル電源 1500」
容量1534Wh、定格出力1800W
おおむね3〜6日の使用を想定している方におすすめの大容量ポータブル電源です。
例えば電子レンジの「600W」を使用して食品を温める場合、消費電力はおよそ2倍の「1200W」になります。
定格出力が1800Wありますので、停電時も電子レンジも使用することができ、温かいご飯を用意することができます。
「洗濯や乾燥機に使用できて助かった」という口コミもみられました。
ポータブル電源は買うべきか?それとも必要ない?キャンプや災害に使える?まとめ
今回は「ポータブル電源は買うべきか、どのようなシーンで使えるのか」を、ポータブル電源のメリットデメリットと合わせて紹介しました。
ポータブル電源のメリットは以下の通りです。
- キャンプや車中泊で家電が使える
- 災害時の非常用電源として使える
- 日常生活が便利になる
- ソーラーパネルと組み合わせると節電にもなる
ポータブル電源があれば、家でも外でも楽しみの幅が広がり、生活が豊かになるでしょう。
ただしデメリットとして
- 発火のリスクがある製品がある
- 浸水があると使用できない
- 充電が必要
- 金額が高い
- 本体が重いものもある
といったことが挙げられます。
ポータブル電源を選ぶ際は、容量、定格出力、出力波形、出力ポートの数や種類を確認し、電源以外の機能もチェックしておきましょう。
信用できるメーカーから、購入することを強くおすすめします。
あなたにぴったりの1台が見つかりますように!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!